jackals and flames

海外サッカー備忘録。Cityzens/アトレティ

マンチェスター・シティ 1617 選手シーズン簡易評 中盤編


前回の入れ忘れ


トシン・アダラビオヨ -
 トシン・アバシではない。アダラビオヨだかアダラバイヨだかいまいち読み方がわからない。ペップはわりと期待しているらしいアカデミー産生え抜きCB。が、トップで出すほどの実力でないのははっきりしており(ただでさえ今季は守備が崩壊していたし)、ほとんど姿を見ることがないまま終了。守備の印象はそこまでないがとりあえず身長は高い。来季はいっそレンタルに出したほうがいいと思う。


パブロ・マフェオ -
 EDSスペイン人SBコンビの守備が無難な方。プレシーズンとカップ戦でちらりと出場。若いながらバランサーを兼任する非常に無難な守備を見せており、他は取り立てて目立つところはなかったが、圧倒的に経験が足りないので当たり前である。悪目立ちしていなかったという点だけで若手DFとしては十分合格点だ。とはいえ現在シティが志向するサッカーにおいてSBのタスクというのは非常に多く、さすがにまだそれに対応できるほどではない。経験を積ませるためか途中からリーガ2部のジローナ(ペップ弟の息のかかったクラブであり実質の提携子会社)に貸し出され、そこでスタメンとして頑張っていたそうな。おそらくプレシーズンでもう一度テストはされると思うので、その結果次第では来季から控えくらいにはなれるだろうか。個人的には期待している。

アンジェリーノ -
 EDSスペイン人SBコンビの攻撃ばっかりする方。年齢に対して案外老獪な守備をするマフェオに対し、こちらは快速でごまかすアバウトな守備と果敢なオーバーラップが特徴の典型的なスペイン産若手SB。守備は同年代では中の下くらいかと思われるが、当然トップチームではまだ控えレベルですらない。一方で攻撃参加センスはなかなか目を見張るところがあり、プレシーズンやアンダーの試合では一列前に出たり出なかったりしていた。いっそ上げてしまっていいと思うのだけど。マフェオと同じく途中から貸し出されていった。来季はさすがにまだ早いのでもう少し修行してほしい。


ジェイソン・デナイヤー -
 こちらはペップがギリギリまで残したがったらしいユース産のCB。というかベルギー代表。残る残らないとグダグダ報道されたが結局サンダーランドにローン移籍。そちらでなぜかCMとして安定して出場していたのだが、モイーズの凋落に引きずられるようにクラブ自体が降格。結果的にあまりいい印象がないなと思っていたら先日路上で一般人に蹴りを入れていた様子をすっぱ抜かれてしまった。ちなみにベルギー代表戦では崩壊した守備陣の中で他社の尻拭いをする形で貧乏くじを引き悪目立ちした。そんなに悪い選手ではないと思うのだが何かと運の悪い男。ボランチとして活躍が見込めるのであればプレシーズンで少し試してみてほしいところ。


以下、中盤編


フェルナンド 5.0
 今季解消された(トリオになったので)ブラジル人コンビの幸薄そうな方。即戦力級ボランチとして獲得されたはずなのだが彼自信が抱えるトラウマが多いせいかいまいちパフォーマンスに安定感が欠けており、基本的に試合に出たとしても常に辛そうな顔をしながらボールを奪いに行く役をしていることで有名。今季はお騒がせ代理人セルクによってヤヤさんがベンチ外になり、穴埋めとして大活躍するかと思いきや特にそういうこともなかった。相変わらずスタメンとして使うと良かったり悪かったりで、守備固めとしても姿を何度か見たがほどほどの貢献度。当時盤石だったシルバ-ジーニョラインのどちらの代役にも当てはまらず、牛丼の故障でようやく出番ができるかと思いきや今度はヤヤさんがスーパーヤヤになって戻ってきてしまった。取り立てて足を引っ張ってもいないが役に立ったと言うほどでもなく。来季はどうするのやら。

イルカイ・ギュンドガン 5.5
 我らがペップ大明神たっての希望でブンデスから引き抜いてきた(日本での)有名人。通称牛丼。香川の親友ポジションということに勝手になっていたが基本的には誰とでも仲良くなれるというだけの男である。名前だけは死ぬほど有名だったものの獲得時から既にリハビリ中。プレミアでどれほど活躍できるのか疑問であったが、いざ試合に出してみると驚くほど馴染んでいた。中盤で無難な守備をこなしつつ適度に効果的なパスを散らし、時には持ち上がったりゴール前に飛び込んで押し込んだり。何かと器用で小技の効くタイプで個人的にはかなり好みだった。シルバの過労死が危惧されるチーム状況ゆえ期待は大きかったが、「こいつは本物だ」と皆が認めた矢先再びの大怪我で見事に今季終了。それからは各種SNSでシティを応援する芸人と化した。実力は確かなので来季はもっと試合に出てくださいお願いします。真面目な話をすると中盤を支えるヤヤとシルバの年齢が年齢な以上、比較的ペップの戦術の理解度も高かった彼が来季どれほど安定できるかがタイトル争いに密接に関わってくると思われる。余談だが来日した時牛丼を笑顔で食べてくれていたので本当にいいヤツ。

ヘスス・ナバス 5.5
 世界一シンプルな仕事人ことウィングの貴公子ナバス。古き良き旧世代型ウィンガーとして、ボール持ったら絶対コーナーキックにするマンとして今季も絶大かつ地味な仕事を発揮していた。戦術狂ペップの就任により出番が激減するかと思いきや案外出番は変わらず、それどころかシーズン後半は足の速さを買われなぜかSBコンバートまでされていた。しかも走力でごまかすことに成功していた。さすが私の愛したナバス。クロスしか上げてないイメージだが実はスペイン産なだけあり足元は案外上手く、今季はさすがに思うところあったのかクロス一辺倒ではなくごくごくたまに組み立てに参加してみたりするなど進化はしっかり見せていた。とはいえサネスターリングジェズスといったワンダーボーイの台頭に勝てるはずもなく、例年通り縁の下の力持ちとして終了。個人的には本格的にSBナバスも見たかったのだが、契約終了にともない退団が決定。なんだかんだ揶揄されることも多かったが安定感は随一であり、ボールの扱いだけ見てるとすごい上手そうに見えるのにクロスの成功率は五分五分なところを含めて愛すべき選手だった。いなくなるとわかるとどうしようもなく寂しさが募る。とりあえずシーズン途中で髭をそってさっぱりしてからはイケメンフェイスが堪能できたのでよかった。新天地でも変わらずサイドを走るナバスが見たいです。


ケヴィン・デ・ブライネ 8.0
 100億の男、というのがもはや安すぎるという嫉妬にしかならない天才MFのKDB。「マジで今メッシの次に来てるのはこいつやで」というペップ大明神の太鼓判通りに今季も大暴れ。実はプレシーズンではシルバにポジションを奪われるのではという危うさが少しあったのだが、あの時は単にお疲れだっただけのようで、シルバがボランチに固定されたこともありシーズン通してトップ下で鬼神のごとく働いた。未来が見えているかのような針の穴を通すピンポイントアシスト、献身的な守備貢献と相変わらず上手いボール奪取、そして膠着した局面を打開するビッグプレー。とにかく動き出しが尋常じゃなくすごい。ここに来てますますその才能は冴え渡り、結局最後までパフォーマンスを大きく落とすことなくアシスト記録も樹立した。課題点はやはりゴール前での得点力だろうか。攻撃に絡むのが上手い+戦術上MFもチャンスが多いという関係上どうしても「お前がそれを入れていれば勝っていた」という場面が多く、そういう意味で10点減点して100点満点中5億点といった感じである。正直なところもう既に世界でも有数の選手に成長していると思うので、あとはチームにタイトルをもたらせさえすればバロンドールに手が届くと思っている。連続起用し続けるとさすがに疲れてくるので(それでもなぜか一試合休ませるだけで全快するのだが)、来季は適度にベルナルドでも使って休ませていきたい。しかしどうして他サポからはこんなに評価が低いのか理解に苦しむ。はっきり言ってめちゃくちゃすごくないか?


ファビアン・デルフ 5.0
 シティ公式動画におけるYoutube芸人枠。スターリングの影で結構なめちゃくちゃをやってシティにやってきたのはいいが、高くも低くもない期待の斜め横を飛んでいくパフォーマンスは相変わらず。カバー範囲も広いしアジリティもあるし足元もなんだかんだ上手いしたまにすごいミドルも打つのだが、いかんせんピッチの上で浮いた印象が強い。稼働率の問題もあり放出されるのではないかと話題だったが、プレシーズンでは期待以上の動きを見せ、今季は活躍するのでは?(見た目がペップに似てるし)
とサポーターを一瞬期待させたのが最後の輝きになった。特に大怪我をしているという話もないのにベンチにすら座らず、ひたすらYoutubeに出る日々。極稀に試合に出ると悪くないパフォーマンスではあったのだが、どういうわけか小さい故障を繰り返しさっぱり出番がなかった。結局お前のポジションは一体どこなんだ。密かにペップが魔改造していたのではないかと期待しているが、望み薄だろうか。来季SBコンバートされていたりしたら笑う。


ダビド・シルバ 8.5
 神様仏様シルバ様。わざわざ書くことありますかね? 今季はセンターの位置で眩しすぎて目が開けなくなるほどの神々しいパフォーマンスを発揮。球際とトランジション時の強さ、狭いスペースで働く技術、戦術理解度と戦局理解度の際立った高さ、そのあたりをフル活用し困ったときのシルバ様といった趣であった。いや毎試合5回は「シルバ様ああああ」と変な悲鳴が出た。彼の素質については一切疑ったことはなかったのだが、それでも今季の素晴らしすぎるパフォーマンスには心底驚かされた。守備してよし攻撃してよしオフショット動画でかわいいところ見せてもよし。KDBが天才司令塔として君臨できたのも、サネスターリングが躍動できたのもひとえにこの小さな神様のおかげである。課題点? ねえよそんなもん。今気がかりなのは来季の彼の健康と、いつになったらエディハドスタジアムの前に銅像が立つのかということだけです。頼むからシルバが健康なうちにもう一回タイトル取ろうな。というか本当にわざわざこんな個人的なまとめで書くことないくらい良かったんですよ今季は。なんでベストイレブンに軒並み選出されないのか理解に苦しむ。


フェルナンジーニョ 6.0
 惜しまれながら解散したブラジル人コンビのうっかり肘が出ちゃう方。ペップが就任早々に名指しで褒めだしたことからもわかるように(というかシティサポはみんな知っていることだが)、あらゆる局面で働くことのできる万能戦士。特にシーズン前半はシルバと共に盤石のセンターを形成。広いカバー範囲と潰し性能の高さを活かし、時折おちゃめなファウルをもらいつつ攻守に渡っておおいに貢献してくれた。しかしあのレッドはないぞ。そつなくこなす一方でペップの要求する多すぎるタスクにさすがに手が回らなくなってきたかと思った頃にアグエロジーニョプッツン事件が発生。その後はスーパーヤヤの帰還も相まって出番がなくなり、気がついたら万能性を買われてSBをやっていた。とはいえ今季は全く悲観するような部分はなく、来季はどこのポジションでその素質を活かすかの方が悩ましい問題である。あと散々言われているとは思うがあのレッドはないぞ。

トゥーレ・ヤヤ 6.0
 今季一番の爆弾であったヤヤ・ペップ紛争(といってもセルクが一方的にけしかけ、ペップは選手とクラブの力関係を正常にしようとしていただけなのだが)。出ていく出ていくと言われつつも普通に残留し、謝るまでベンチ外という処分にも不貞腐れることはなく真面目に練習し続けていたらしく、久しぶりに起用されるやいなや昨季のそろそろ限界感漂うパフォーマンスはなんだったのかというほど献身的にプレイ。守備もしっかりこなし、攻撃時も年単位で久しぶりに見るほど走っていた。そしてそうなると彼の異次元のフィジカルと高いパス技能を阻むものは何もなく、シルバと共に両軍のサポーターを涙目にするほどの大活躍を見せた。これがスーパーヤヤさんだ。心配されていたような確執も今は存在しないようで、最終節では笑顔で抱き合って長いこと会話していた。放出も心配されているがただ単にお互い謝っていただけだと思う。代理人さえ余計なことをしなければ来季も確実に重要戦力。フラグじゃないですよ。


ベルサント・ツェリーナ -
 北欧系の若手MF。今季は貸し出されオランダで活躍していたらしい。スタメンの壁は厚いがまだ若いので頑張って欲しい。

アレイクシス・ガルシア -
 通称アレガルくん。髭面も相まって見た目に貫禄が漂っているがなんとまだ成人前である。ネクスブスケツと言われてたり言われてなかったりするスペイン人で、守備をこなしつつパスも散らすことができるタイプの選手。まだ若いながら案の定ペップに見初められ、今季はカップ戦中心に結構出番が多かった。さすがにまだ経験が足りずやらかすことも少々あったのだが、それでも試合通して大崩れすることはなく大器の片鱗を見せつけてくれた。というか後ろがもっとやばいから相対的にマシだった。ビルドアップ時の貢献もまずまず。少なくとも危険なプレイを選択しない頭の良さはあった。消極的とも言えるがそりゃ誰だって戦犯にはなりたくない。なんというか周囲の期待が大きすぎる(筆者もだけど)だけで実は本来目立たないけど貢献するタイプの選手だと思うので、来季もこのままステップアップが見込まれる。補強次第では引き続き半ベンチ要因だと思われるので、いっそどこかに貸し出して武者修行してほしいのだが。ちなみに個人的に一番好きな若手です。試合に出る度にテンション爆上げ。

パトリック・ロバーツ -
 イングランドのメッシという実に不名誉なあだ名に今季も打ち勝つことができた。ロジャースの面目躍如な最強セルティックで躍動しゴールとアシストを量産。文字通り規格外の動きを見せた、らしい。スコットランドリーグはちょっと見ることが出来ないです。とはいえCLで見た時はなかなかの動きをしており、数字だけ見てももうプレミアで試してもいいくらいにはなったと思われる。問題はライバルが強すぎることなのだが。来季は戻ってくるのか、またレンタルなのか。さすがにレンタルに出すような時期と年齢と仕上がり具合でもないと思うので、扱いが非常に難しく売却の可能性さえあると危惧している。とりあえずイングランドのメッシという名前はやめてほしい。

マンチェスター・シティ 1617 選手シーズン簡易評 守備陣編

筆者はにわかなのであまり期待はしないでください

 

GK

ウィリー・カバジェロ 7.5
 某正GKの惨憺たるパフォーマンスとは対象的に、急な起用でありながら安定したセービングで守護神として君臨した。以前よりスクランブル出場時の安定感には定評があったが、今季は長いスタメン期間中もフィットネスを見事に維持。さらに戦術上必要となる最終ラインのパス受け渡し場所の一角としても「カバジェロは良いGKと言っても現代的な足元の技術は起用レベルにないのでは?」という大方の予想を裏切り期待以上の働きを見せてくれた。元より控えレベルにするには余りに惜しいと囁かれていたが、ここにきてサポーターの心に残る大活躍を思う存分見せてくれた。カバジェロさん、あんた最高にかっこいいよ。そんな彼だが契約終了を期に退団が決定。本人も延長を望んだらしいが編成上の都合を考えるとこれ以上の保有も難しい(カバジェロに依存してしまうのもそれはそれで怖いし)。年齢的にもう一花咲かせるのも不可能ではないはず。ライトに続きシティのゴールポストを支えてくれた功労者がまた一人旅立っていきました。ありがとうウィリー。私たちのスーパーキーパー。

 

クラウディオ・ブラボ 4.0
 押しも押されもせぬ3冠GK、そしてチリ代表としてもコパ・アメリカでタイトルを獲得。元バルサということもあり即戦力として誰もが熱い期待を寄せた。ハートには悪いが彼より適任はいない。これで3年は安泰だ。そんなサポーターの浮かれ気分に水を指したのは他ならぬ彼であった。デビュー早々にハイボールの処理ミス、危なっかしい足元、ぶち抜かれるニア。人々の頭によぎった「え、こいつもしかして中身はハートなんじゃないか?」という感想。いやいや、そうは言っても腐ってもクラウディオ・ブラボ。言語の問題もあるし、プレミアに適応すればいずれそのポテンシャルを遺憾なく発揮してくれるだろう。悪い話も聞かないしきっと一生懸命頑張ってくれてるんだから信じよう。さて皆様その後の展開は誰もがご存知でしょう。失点、失点、また失点。最悪のセーブ率。プレミア屈指の自動ドア。ボールを持てば不安定過ぎるプレイ。「ハートの方がマシだった」という不名誉過ぎる評価とともにカバジェロにポジションを奪われると、最後は一瞬かつての片鱗を見せた瞬間に負傷離脱してシーズン終了。いくらなんでも巡り合わせが悪かったのだろうが、それにしても災厄のような男であった。そもそも言語の問題があるって言ってもシティってスペイン語話せる選手たくさんいねえか? 擁護できる点はそれなりにあるのだが、とはいえ彼が期待の半分でも働いてくれれば今季もっと楽な展開になったのは間違いない。さらばブラボ。君のことはたまに思い出そう。……移籍してくれるよね?


アンガス・ガン -
 みんな大好きユース産、将来の守護神ガンくん。今季はベンチに座ったりリーグ戦以外で顔見せしたり。すくすく育っていつか正GKになってほしいところです。色々な先輩の姿を見て勉強して欲しい……反面教師とか。


ジョー・ハート -
 悲喜こもごものオフシーズンを経て今季はトリノへレンタル。競争相手が相手だから仕方ない、きっと彼ならビッグな男になって戻ってくるはずだ。そう言って私たちサポーターは拍手で見送りました。その後の行方はようとしてしれず。一説によるとブラボに取り憑いていたらしい。こうなると売っておいたほうがよかったのではと思わないでもない。同じプレミア産愛すべき出たとこ勝負GKとして有名なシュチェスニーはなぜかローマで飛躍してしまったのが皮肉。ああ、ハートよどこへいく。

 


DF

バカリ・サニャ 5.0
 長い間サイドを支えてくれたクールな彼も気づけば34歳。年齢もそうだがペップの志向する高度な戦術とトランジションには完全に適応していたとは言えず(それでもある程度起用にこなしてはいたが)、ストロングポイントであったアジリティの低下も相まってむしろ相手に狙われる局面も多かった。しかしながら慌ただしくテコ入れされるDFラインにおいてなくてはならない人物だったのも確かだ。他の功労者と共に今季で退団が決定。今までありがとう、改めて言うけどサニャさんの髪型すごく好きだったよ。

ヴァンサン・コンパニ 6.0
 我らがキャプテンコンパニ。今季はその有り余るキャプテンシー故か、あるいはアグエロシルバがわりと負傷が少なかったツケを一心に引き受けていたのか、シーズンのほとんどをリハビリで消費。ようやく試合に出てはすぐにまた負傷し、会見の度にペップが「コンパニはそろそろ試合に出られる」を連呼するのが恒例行事となっていた。そろそろ間に合わないのではないかと皆が思う頃ようやく実戦に復帰。しばらくはまた離脱するのではないかとハラハラさせてくれたが、そこはやはりコンパニさんで試合に出れば圧倒的なパフォーマンスで存在感を発揮し、シティにコンパニありと改めて示してくれた。本当に、負傷さえしなければ世界有数のCBであるのだが……ボロボロだったDFラインに一試合でも多く出場していればもっと勝ち点は多かっただろうにと思う一方で、彼が離脱していた影響でオタメンディコラロフが覚醒したのも事実なので、なんとも判断に困るシーズンであった。とりあえずストーンズに色々教えてやってくれませんか。

パブロ・サバレタ 5.5
 熱狂的なファンを多く持つシティの人気者サバレタさん。今季もその愛嬌でおおいに沸かせてくれたが、一方で他のベテラン陣と同じく年齢の影響と現代的なサッカーへの相性の悪さが見え隠れ。コンディションがいまいち安定しなかったのも相まってお世辞にも輝けたシーズンとはならなかった。しかしいくつかの試合では途中出場で見事な救援を見せてくれたことは書いておきます。そんなサバレタさんも今季でやはり退団。先立って宣言したこともあってかセレモニーを開催し盛大にサポーターに送り出された。どうかお元気で。

アレクサンダル・コラロヴ 6.5
 タイムスリップして開幕前の人間に教えたら狂人扱いされそうな物事がたくさんあった今季。その中でも最たるものがCBコラロヴであろう。正直言って個人的には全く理解ができなかった。お世辞にもSBとしてすら最低限の守備力を発揮できていなかったコラロヴが、よりによってより守備が必要になるCBに? いくら人材不足といってもペップさすがにご乱心なんじゃないか? (Youtubeのプレー集だけ見たのか?) そして数々の不安と共にお披露目された彼は、なんと、まともだった。もちろん守備は相変わらず軽かったが持ち前のキック技術がビルドアップ時のパスとして見事に開花、最終ラインからノータイムでスターリングやサネの足元に飛んでくるロングパスは相手にとって非常に脅威になった。そしてCBを経験したことでなぜか後半戦は守備力も向上。SB起用時も十分な働きを見せ、今度は端から端まで飛んで行くようなトンデモサイドチェンジを連発。見事に底からゲームメイクに貢献するいぶし銀選手に変貌した。いや絶対むりだと思ったよ本当。そしてベテラン守備陣の中でただ一人残留(記事執筆時点の話です)。コラロヴがシーズン通して出場してCBやるし、コラロヴ以外全員対談するよ。こんなことを開幕前に主張したら病院送りかアーセナル送りだっただろう。いやはや。


ガエル・クリシ 5.5
 地味にHGを持ち実は器用だけど割合大雑把なプレイをすることでお馴染みクリシさん。今季も地味に器用に大雑把に活躍してくれました。何かと引き出しの多い選手なのでペップの戦術におけるSBのタスクには恐らく一番適応できていたと思われる。一方でますます激しくなる球際の攻防にはやや遅れを見せ、ビルドアップの参加もいまいち安定せず(ボールをもっていないところでは実に積極的であり、それが効果的に働いた場面ももちろんあった)、後半はややパフォーマンスが低調になってしまった印象。それでも他の選手と同じく、今季なくてはならない戦力でした。そんな彼もやはり退団が決定。新天地に行っても「実は元シティ優勝メンバー」くらいの地味な紹介をされそうだが頑張って欲しい。

 

ジョン・ストーンズ 4.5
 やりすぎとも見る目なさすぎとも言われるここ数年のシティのCB爆買い。その最後にして最高の補強と言われたのがこの若くして頭角を現した大型CBの獲得であった。不動のスタメンとして同じPLのクラブで躍動、足元も上手くビルドアップにも参加できる、そしてイングランド人。うむ、なんてペップシティ向けの選手なんだろうか(でもスタメンと言ってもエヴァートンの守備レベルだぞ?)。獲得時にはそれはもうお祭り騒ぎになったものだった。さて、蓋を開けてみると確かに前評判通り足元が上手い。守備もまあ無難にこなす。空中も強い。少し危なっかしいところもあるが連携が高まってくれば安定してくれるのではないか。そんな思いをよそにストーンズファンタジスタ(悪い方)の才能を開花させてしまうのであった。とにかく判断が悪い。詰めるもコース切るも中途半端で、アリバイ守備にしかなっておらず、挙句の果てには手遅れになってから申し訳程度のスライディングを敢行するためただの1対1のチャンスを提供するハメになることも多数。今季の失点の殆どはストーンズのお粗末な対人守備とブラボの自動ドアのせいである。とはいえ彼もまだ若く、全体的な完成度としてはそう悪くなく、高いポテンシャルを秘めているのも事実であり、伸びしろがあるのは確かなところだ。たくさんお金もかけたことだしもう少し長い目で見守ってやりたい。とりあえず守備はもうちょっと改善してくれ。頼むから。


ニコラス・オタメンディ 6.5
 ご存知CB爆買い列伝がひとりDFラインのアイドル、ニコニー。彼に関して言えば移籍時よりファイターとしての素養を買われていたため、コンパニの相方としては実にふさわしいパフォーマンスを当初より披露してくれていた。相方がコンパニであったなら。1対1にとにかく強くボール奪取能力も高いため頼りになる選手なのだが、シティはいかんせん守備陣が安定しなさすぎた。悪くないけど特筆するほどキーマンでもないといった評価に落ち着いていた昨季であったが、そんな中今季はペップの就任による守備戦術の変化、壊れ続けるコンパニ主将、CBコラロヴという気の狂った采配、自動ドアと化す3冠GK、白くなったマンガラ、そんな阿鼻叫喚のDFの中なんと彼は目まぐるしい成長を遂げたのであった。熱くなりすぎるという欠点は相変わらずなのだが、守備力は純粋に向上し決定機の潰し役としては圧倒的存在感を発揮。また、何があったのかはしらないがビルドアップにも参加するようになり地味に上手い足元の技術を発揮することも多々。ストーンズさすがやるじゃんと思ったらよく見たらオタメンディだったなんてこともしばしば。最終的にはコラロヴと並びDFの良心であり続けた。負傷が少ないことも素晴らしい。あとは守備陣のリーダーになれる選手が別にいてくれれば安泰なのだが。今季の彼は頼もしかったです、ありがとう。